最近よく聞こえてくる「自分軸」という言葉について今日は書いていこうと思う。
この文章を書いている今、ちょうど私の後ろで、女性2人が自分軸について語っていたのが耳に入ってきた。
「〇〇さんはいわゆる自分軸で生きてるって感じで、私は〇〇さん自己中な人って思っちゃう〜」って。この女性は、「自分軸」を否定的な意味として捉えて語っているようだった。いわゆる、「自分軸=自分勝手、自己中」という意味。
自分軸・他人軸とは?
自分軸とは「自分の内側の基準で生きること」であり、
他人軸とは「他人や社会の基準に左右されて生きること」と言える。
自分の内側の基準とは、好きか嫌いか。やりたいかやりたくないか。心地いいか不快か。楽しいか楽しくないかだ。自分の内側から出てくる感覚を大事にしてると言える。
逆に他人や社会の基準とは、すべきかすべきでないか。正しいか間違っているか。良いか悪いか。他人から認めてもらえるかどうか。得か損かだ。
他人軸の人はいわゆる「良い人」。でも、「=扱いやすい人」
他人軸の生き方は自分の内側の本音本心よりも、いつも他者や社会の目ばかり意識して、期待に応えようと頑張る。だから、周りとしてはこういう人の方が良い人で適応していると感じやすいし、協力的で扱いやすいのだろう。
私自身も他人軸でずっと生きてきた。誰かの役に立てる自分には価値があると思って、他者の期待に応えるために、喜んでもらえるために頑張って生きてきた。何も疑うことなく、誰のためになることが嬉しいと思って生きてきた。そんな頑張り屋さんだったからこそ、色んなことを期待してもらい、任せてもらい、経験することもできた。とても感謝している部分でもある。
でも、限界は来る。
他人軸で生きると、人の目が気になるし、人からの評価を嫌でも気にする。それから、他人の意見に左右されるし、他人と比較してばかり。自分の判断決断が「正しいか」どうか気になって自信が持てないし、頑張ってるのに全然報われない!と感じてしまい、ネガティブな感情が出てくる。燃え尽きてしまうし、心ばかりすり減っていく・・こんな感じのことがくり返される。
まさに、私がこの状態の時は、自分軸で生きる人のことを見て、なんて自分勝手なんだろう。なんで協力してくれないんだろうってイラついていた笑
自分軸で生きる人
幸福感が高い人とも言えるだろうか。
どちらが「楽しいか」で考えられ、それを実現するために思考力や行動力を磨いて成長していく。自分の判断に責任を持って行動できる人であり、自分の価値観を持ってるので、相手の価値観も尊重できる。他者比較もないし、他者依存もしない。相手をむやみやたらに判断しない。それぞれ価値観が違うから人から嫌われても仕方ないよね、と思える。やりたいことが思いつくし、そこに向かって試行錯誤しながらも一直線に向かっていける。
これだけ特徴を書いただけでもこう生きたいな〜と思ってしまう。誰かによって敷かれたレールではなく、「自分の人生を生きてる」って感じ。
「自分軸」と「自己中」
当たり前のように他人軸で生きてる人から見たら、自分軸で生きる人は一見、自己中な人のように映るのかもしれない。
しかし、自分軸で生きる人は、自分の内側の価値観を大事にしてるように、相手にも大事にしてるものがあると当然のように分かるから、自分の価値観や考えを相手に強要はしない。むしろ相手の思いを尊重するし、自分は自分、相手は相手と自他の境界線がしっかりしている。
逆に自己中な人というのは、自他の境界線がはっきりせず、自分はこうやりたいから従え、と相手を巻き込んで自分の価値観や考えを相手に強要する。
だから、「自分軸」と「自己中」とはむしろ全く正反対な意味なのだ。